求められるプログラマー像

わが社が厳格に唱える原則「他とパートナーにならない」「無賞与」「他社を買収せず自社を売却しない」について説明したい。「値切りをしない」「割引をしない」「公的な援助を受けない」「自然科学の知識がない従業員を雇わない(デザイナーや広報担当に関しても)」、さらにその他、当社のプログラムの作成全般にかかわる開発リーダー、化学反応をエミュレーションするためのファイリング、分子反応動態学の3Dビジュアル化(多くはUnity3Dを用いての作業)、バーチャル科学研究室、タスクと社会力学を含むウェブサイト、キットに含まれるパッケージタブレット全般のソフトウェア一式 – これらすべてについて、開発者は単独で仕事をなし得るものではなく、これらのプログラムすべての創設にかかわるリーダーとなるべきである。


前回、科学知識をビジュアル化する仕事のために求められる人材について紹介した: 量子(クアンタム)化学者と3Dデザイナーについて。 チームを完成させるにはもう一名 - 開発者が必要だ。私は、この開発者こそ最も難しいポジションと考えている。 製品として化学キットの作成を計画しているが、その要となるのは、化学反応をビジュアル化して内部からその過程を示せるようなソフトウエアである。私はこれまでに100人以上の開発者を雇用した経験があるが、採用のためのインタビューを何度行ったかは全く数えることができない。それでも、本当に優れたプログラマーを見つけることは以前難しいままだ。

天才的な開発者について

クエイクの過半数はジョン・カーマックによって書かれた

私の考えでは、開発者についての驚くべき事柄というのは、良いプログラマーと天才との大きな差異のことではないだろうか。 開発者の良し悪しの差は昼夜の違いに匹敵するとよく言われる。この違いの規模は数パーセントの違いではなく、何倍も、何十倍にも匹敵する。ジョン・カーマックたった一人でクエイクの50パーセント以上を作り上げたことがその例である。世界第三の利用を誇るWebサーバーであるNginxを開発したのはイーゴリ・スィソエフ一人である。

他の産業分野に関わる人には、このような差異を信じがたいものと思われるかもしれないが事実である。SPB Softwareでは最強の開発者だけを採用する。しかし高い頻度で緊急の採用をしなければならず、6か月以内に十分実力のある応募者を見極めるのは困難だった。 時には、20人から30人の応募者(それも社内テストに合格した候補者)を面接した後、結局一人の採用もなしという結果に終わったこともある。 一体なぜここでこのような話をするのか? それは、我々のような最強チームにおいても他の誰よりも生産性が3倍から5倍も発揮できる天才と言うものが存在するからである。

アウトソーシング

これをお読みの方でコンサルティング・ビジネス、アウトソーシング・ビジネスに関わる方がいて、カスタム開発やインナー開発が必要である場合、御社で優れた開発者を採用する必要はない。たとえ、一人の開発者が天才的な仕事をするとしても、他の開発者より3倍の働きをするとしても彼に喜んで報酬を与えるクライアントなど聞いたことがない。御社の開発者が天才だということを「売り込む」ことはできない。たとえ528のフォームを持つ団体システムでも、天才など必要としない – 天才がその才能を発揮できる場がないからだ。例えば、御社が会社のオートメーション・システムを開発するとしよう。2分の1のコストで済むが、品質や機能において1割劣るという。 これでオーダーするか? ほとんどの場合はするだろう。社内プロジェクトにとって成功のカギになるのは報酬だからだ。

だが市場競争のための製品を作ることは全く別である。わが社にAとBという製品があり、AはBよりも10パーセント品質が良いとする。 売上、ユーザー、利益の観点からこの10パーセントはどれほどの利点があるだろうか? 答えは – 10パーセントではなく、ほとんど10倍以上の利点があるのだ。 他のものより粗悪な製品をユーザーが購入するだろうか? ユーザーは、会社が開発にどれほどのコストをかけたかなど全く気に留めない。 ユーザーは問題解決に役立つベストの方法を探そうとしているからだ。

製品の状態

そのような理由で、メーカーは天才を採用しなければならないのである。しかしこのことはここで初めて唱える大発見ではなく、ジョエルが開発の天才を見極める問題について言及しているように、天才は多くが雇用されていて求職などしていない。

では私が最良の方法を取るにはどうするべきか。もちろん、わが社は市場において、志が高く前例のないプロジェクトに取り組んでいる。しかし、ありきたりな言い方かもしれないが賃金の問題だ。もしわが社が市場平均の2倍の賃金を提供するなら、多くの人がこのプロジェクトについて注目し、適切な人物にFacebookのメッセージで「お前にぴったりの仕事を見つけたぞ」と告知してくれる機会を与えると思う。

このアプローチには別の利点もある。これまで遭遇した最良の開発者はコードを書くことをしなかった。よくあることだが、開発者はマネージャーのように多くの経歴を有していない。そのため、開発者がマネージャーになる場合が多い。 そしてそんな彼らにコードを書かせるとしても、開発者グループ全体で出した仕事に匹敵する場合だってある。もちろん、プログラミングのミスはよくある。私は、自分の仕事に興味を持つ人々に賃金を提供したいと思っているのだ。

求められる人物像

とても簡潔なことだ: 物理学と化学の知識を持つプログラミングの天才を求めている。素晴らしいコードを迅速に書き、便利でよく考えられたシステム構築を作成できる人物だ。現在のトレンド、プラットフォーム、技術に敏感で、サイトおよび3Dビジュアライザ―両方の技術情報を選択することができる人物。 プラグらミングはC++,およびJava言語や、RubyおよびPythonを用いて作成されることが多い。よって、C++およびJavaについての知識を要する(そして私は、C++ およびJavaの知識がないプログラミングの天才がいるとは思っていない。)

条件:

  • 月給250,000ロシアルーブル
  • アルバイトではなく、本職として専念しなければならない
  • 勤務地はサンクト・ペテルブルク市の南西部に位置する事務所(臨時事務所であり今秋に移転予定)
  • 休暇 – 1ヶ月
  • 健康保険

書いていただきたいこと

わが社の状況は唯一のものです: 入社後すぐにスクラッチから初めて大きなプラットフォームを創造していきます:

  • 化学反応についての蔵書
  • ウェブおよびテーブル向きの、分子反応力学についての3Dビジュアライザ―
  • タスクと動機づけのある社会論理学を擁したウェブサイト
  • 以上すべての技術を用いて、シュミレーションのプロセスを機能的に紹介したバーチャル科学研究所を書いていただきます

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わが社の原則

社則について簡潔に説明しよう。わが社は、世界中で活躍できる会社を作って行きたいと考えている。そのために、想定可能な構造を持つ有益なビジネスをする必要があるのだ。長年事業の続く会社、科学情報の継承について改良していくために最善を尽くす意思を持った会社を作っていきたい。最終的に結論するまでの過程については今回は割愛しようと思う。すべてを否定の形で行うのは、そうした方がより明確だと考えてるからである。

  • 欺くことはない: わが社はすべてを計りにかけるのを恐れない; 製品を買っても、それが有益なものではなく幻想であることはよくある。わが社の場合、子供を少し賢くできる製品ではなく、その製品で子供が本当に賢くなるという幻想そのものを販売できるようにする。幻想の場合、評価効率は致命的なものだ。教育に効果がないと分かった時点で、利益率の高い製品であっても取り扱いをしない決心をしている。
  • わが社は何者ともパートナー関係を結ばない。わが社は下請けであり、パートナーではない。
  • 公的援助を受けることはない
  • 他者を買収したりしない
  • 自社を売却しない。1日で売却するために作られてはいない
  • 他社から役員を雇用してくることはない(役員は自社内から育てていくものである)
  • デザイナーや広報担当でさえ、学力テストに合格しなかった人物を採用しない
  • 英語を話せない人物を採用しない
  • いかに認証プロセスをスピードアップすること等を望んでも、何物にも贈賄を行わない
  • 当社製品について値引きの提案はしない
  • 世界市場で規模を拡大できない製品を開発しない
  • 失敗しても懲罰を与えない - 従業員には仕事内容を明示することが求められ、リスクのある挑戦に失敗は必須のコストだととらえている。
  • 内職の禁止
  • 賞与はなく、賃金が唯一の収入である。賞与は、良い結果と悪い結果を本質的に理解することをひどく妨害するものである。
  • 例外なくどのようなランキングにも参加をしない